柏レイソルの2021年3月期決算について 神様仏様スポンサー様

営業収益:前期比+1,473百万円で過去最高を達成

 コロナ禍にありながらも、増収を達成。営業収益は過去最高を記録し、50億円の大台目前に到達。
 しかしながら、【スポンサー収入】の増加は、後述するコロナ対策費用に係るものと推察される。また、【その他収入】の大幅増加についても、オルンガの売却益が大半を占めると考えられる。
 以上のことから、2021年3月期の増収は、一過性・突発的事象によるものであり、今後もこの水準を維持することは難しいものと思われる。

 以下、要因分析。

  • スポンサー収入+687百万円
     【スポンサー収入】の増加分は、【試合関連経費】の増加分(+527百万円)とほぼほぼイコールになることから、コロナ対策費用として支援してもらったのではないか?というのが個人的な見解だ。
     2019シーズンのJ2から2020シーズンはJ1となったことで、増額してくれたスポンサー様もいたのではないかと思われる。

  • 入場料収入▲173百万円
    無観客、観客数制限による減少。

  • Jリーグ配分金+180百万円

  J2からJ1へ

  • アカデミー、物販は割愛
    物販1百万円。スタジアムでのグッズ販売のみを認識しているからだと思われる。
  • その他収入+939百万円
    オルンガの売却益、航輔は0円との報道あり
 

営業費用:前期比+409百万円 「試合関連経費」が増加

 営業費用は、微増にとどまる。増加分についても「試合関連経費」によるもので、コロナ対策関連費用の支出増加が影響したと考えらる。

 以下、要因分析。

  • チーム人件費▲61百万円
     人件費は微減。
     2020シーズン前に大型補強に動いたこともあって依然として高止まり。高級取りと思われるオルンガを放出も、新外国人の大量加入によって、引続き人件費は現水準を維持するものと思われる。
     呉屋の放出が完全だったことで改めて感じたことだが、やはりサラリーや償却負担(移籍金を契約期間に応じて費用計上)を軽くしたい思惑があるのだろうという印象を受けた。売却益が少なかったとしても、選手の保有権を手放し、固定費の圧縮を図ることで、僅かでも損益水準の向上を図りたい、と。
     純利益は昨年の▲10億円を除けば、プラスマイナス0近辺を推移していることから、相当シビアな予算編成であることが推察される。コストに見合わないパフォーマンスであれば、売却益で元が取れなかろうと放出していくことで、固定費の削減を図りながら、浮いた分で新たな選手を獲得していく……という、悪く言えば「ガチャを回し続ける」、良く言えば「新陳代謝を繰り返す」スタンスは変わらない。まあ、それこそが、クラブが主張するところの「現場主義」 であるわけだが。
  • 試合関連経費は割愛
    無観客、観客数制限試合の開催によって減少するかと思ったが、横ばいだった。 
  • トップチーム運営費+527百万円
     主に「移動関連費」や「施設関連費」などが含まれることから、コロナ対策関連費用の増加が一因と推察される。クラブハウス内の感染対策や遠征に際しても相当気を使っていたとの報道あり。
     また、「代理人手数料」などもここに含まれることから、ブラジル人大量獲得に係る手数料の発生も要因と考えられる。 
  • 物販関連経費、販管費は割愛
    特筆すべき変化はなし。

当期純利益は21百万円

 前期の▲1,013百万円からは大幅回復。費用は前期より微増も、大幅増収が補ったことでプラスでの着地を達成。営業収益の大半を「人件費」に投入する経営方針は継続しており、損益構造に特段の変化は見られなかった。

 コロナ禍において入場料収入が減少する中でも、スポンサー収入増加によって増収を達成するなど、さすがは親会社様……というほかない決算内容となった。

 しかしながら、サポーターが経営に与える影響が極めて小さいことを改めて示すものでもある。未だに太鼓が解禁にならない点など、サポーター向けの対応で重い腰が上がらないのには、そういった背景があると個人的には考えている。

 企業として、どこを向いて仕事をするか。株式会社である以上、株主が最優先であるのは当たり前。それならば、次はサポーターか?いやいや、事業活動を営むことがでるのは、誰のお陰?営業収益全体の60%にも及ぶスポンサー料を提供してくれるスポンサー様の存在あってこそ。当然、そこが二番目になる。販売会社に置き換えれば、大して買い物もしないお客様より、一定額を定期的に購入してくれるお客様の方が大切なのは明白。ちまちま日銭を稼いだところで仕方がない。

 企業としては至極真っ当な優先順位に基づいているとは思う。それがサポーターにとって、良いか悪いかはまた別の話。

 余談はさておき、損益水準が例年並みであったことから、貸借対照表に与える影響も限定的となった。特筆すべき変化は見受けられないことから、貸借対照表については、割愛する。

 2020年3月期の10億円もの赤字によって傷んだ財務状態は今のところ放置されている状況ではあるが、きっと、そのうち親会社が何とかしてくれるのであろう。やはり、持つべきものは親会社。世界の日立は半端じゃないことを、改めて思い知らされる柏レイソルの2021年3月期決算だった。

vs横浜F・マリノス(15節・2021.05.22) 課題は克服できたのか?

4月の3連勝も束の間、リーグ戦・カップ戦ともに約1か月にわたって勝利から見放されている我が軍。

今回の相手は横浜F・マリノス。前節は鹿島アントラーズに敗戦を喫したものの、ポステコグルー監督の下、ボール保持での主導権獲得を目指すサッカーを着実に積み上げており、その強さは言うまでもない。

そんな強敵に対して、ネルシーニョ監督の選択した対策を確認していく。 

3バック→4バックへの変更について

そもそも、3バックで戦っていた理由を整理すると、

  • 9節・ガンバ戦以降、3バックを採用
  • その目的は、ボール保持・ビルドアップの改善
  • 4バックでスタートした今季であったものの、昨季からの課題であるビルドアップ・保持という課題の克服には至らずに連敗
  • 4バックではボールを持てないと判断、応急措置的な対応としての3バック

という点が挙げられるが、ここにきて5-4-1から4-4-2へ変更に至った理由を、ネルシーニョ監督は、以下のように言及している。

  • 我々としては相手の最終ラインの背後の空けたスペースをカウンターで取りに行くプランを持っていた。
  • 4バックで臨んだ狙いは、ここ最近5バックでやってきている中で思うように結果が出ていないので何かを変えないといけないと見ていた。
  • 相手の特徴もある中で、まずしっかりとセンターのレーンを固めてライン間で動き回る選手のマークを補強することをポイントに置いていたのも今日4バックにした狙いでもある。
www.reysol.co.jp

自分たちの課題を克服するための3バックであったけれど、とりあえずは棚上げ。

今は、目先の勝ち点にこだわる必要があると判断、相手をニュートラルにするという初心へ戻ることを選択したものと思われる。

サッカーというゲームの攻略対象を、「自分たち」から「相手」に変更したと換言することもできるかもしれない。

4-4-2はどうだったのか

立ち上がりから戦前の予想どおり、横浜F・マリノスがボールを支配しながらゲームは進む。後方でのポゼッションで時間を確保しながら、柏レイソル陣内への侵入を目論む。

対する柏レイソル

横浜F・マリノスのボール保持に対して、時間もボールも与えない!強度ぶち上げてガンガンいくぜ!的な前からのプレッシングを採用することも考えられたものの、結果的には、4-4-2のブロックをミドルゾーンにセットすることを採用

ネルシーニョ監督のコメントから、狙いは主に以下の2点であったと推察される。

  1. ボールの「出し手」に圧力を掛けるのではなく、「受け手」を窒息させるコンパクトなブロック形成での対抗を選択。
  2. 中盤に構えることで、マリノスの背後にスペースを作る

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1.ボールの「出し手」に圧力を掛けるのではなく、「受け手」を窒息させるコンパクトなブロック形成での対抗を選択 について

横浜F・マリノスのビルドアップでは、ボールの「受け手(ビルドアップの出口)」であるSBや中盤の選手が流動的に立ち位置を変更することで、プレッシングの回避を目指すといったものである。

SB(松原・ティーラトン)が内側に絞ることや、マルコス・ジュニオール・天野・喜田が柏レイソルの2トップ(細谷・江坂)〜CH(椎橋・ドッジ)周辺を彷徨うことで、前進を目指すシーンが見られた。

横浜F・マリノスとしては、プレッシングに来られることは慣れている。だから、当然にそれを外す手段も擁している。

柏レイソルは、プレッシングに行ったとしても無効化されて前進される……という展開を避ける狙いから、「出し手」よりも「受け手」に基準を合わせたブロックを選択したと思われる。

そしてその選択は、80分以上も得点を与えずにゲームが進んだことから、十分に効果的に作用したと考えて差し支えない。

2.中盤に構えることで、マリノスの背後にスペースを作る について

柏レイソルがミドルゾーンにブロックを構える。そこに、横浜F・マリノスがボールを持って前進してくれれば、背後にスペースを生み出すことができる。

自陣に相手をおびき寄せた上で、コンパクトなブロックの中でボールを奪い、素早く背後を突くカウンターという戦い方は、昨季まで積み上げてきた形である。

オルンガほどの質的優位を有する選手が存在しない分、FWを2枚(細谷・江坂)とすることでターゲットを増やす狙いもあったものと思われる。

また、5-4-1ではなく4-4-2としたことで、重心が下がり過ぎず、スムーズなカウンターへの移行が可能となったことも付け加えておく。

  • 狙い通りに攻守が切り替わったタイミングで空けたスペースをうまくカウンターに出ていくこともできていた。
  • いい守備からカウンターに出ていく流れ、形は非常に良かったが、最後のアタッキングサードに入ってからボックス付近でのラストパスの精度やボールを持った選手がよりいい状態にある味方の選手がいるのに無理してクロスやシュートを打ってしまうことがあった。
  • ただ、今日のゲームに関しては再三チャンスを作れていたことが評価のポイントだと思う。

ネルシーニョ監督のコメントも、最後の精度には言及しつつも、概ねプラン通りの試合運びであった様子が窺える。

課題は克服できたのか

4-4-2選択は実に論理的で、ネルシーニョ監督らしさ溢れるものとなった。プレーする選手たちから迷いは感じられず、コメントからも充実を感じさせる内容となった。

それでは、長いトンネルを抜け、課題の克服に至ったからこその善戦だったのか?というと、答えは否である。

そもそも、4-4-2を選択できたのは、横浜F・マリノスの採用する戦術に起因するもの。

相手がボールを保持するサッカーを採用するチームであったからこそ、柏レイソルはボールを保持しなくても良いシチュエーションでゲームを進めることができた。

ボールを保持しなくても良いシュチュエーションとは、柏レイソルの弱点が露呈しないシチュエーションだ。

少し振り返ると、4月の3連勝についても、コンディション不良であったガンバ大阪はともかく、大分トリニータ徳島ヴォルティスともにボールを保持しながらゲームを進めることを好むチームである。

つまり、横浜F・マリノス戦の善戦は自分たち課題を解決して為し得たものというよりは、戦術的な相性によるものであると考えられる。

 

また、もう一つの懸念材料として、唯一の強みであるカウンターの精度が低調という点が挙げられる。

精度の低下がコンディションによるもの、ゲームの時間経過に伴うインテンシティの低下によるものであれば仕方のない部分があるものの、一見したところ、そんな様子は見られなかった。前半から今一歩であった。

焦りか、不安か。

チームとして結果が出ない中で求められるチーム内の競争が悪い方向に作用していなければいいと思うばかりである。

積み上げたと考えていたカウンターが、実はオルンガの質的な優位性によるものでしかなかったのだとしたら……杞憂で終わって欲しいものだが。

今後のチームの動向を注意深く見守っていきたい。

vsC大阪(1節・2021/2/27)アフター・オルンガの時代に

迫られるパラダイムシフト

 年間30点近くを叩き出すFWの移籍は、否が応でも戦術の変革を迫られます。パラダイムシフトです。

 柏レイソルは、これまで最大の武器であった【撤退〜ロング・カウンター】を捨て、【前プレ〜ショート・カウンター】という戦い方を選択することになりました。選択せざるを得なかったともいえますが。

 今回は、「なぜそのようなパラダイムシフトが起こったのか?」と「ぶっちゃけ開幕戦どうだったよ?」といったところに触れつつ書いていきたいと思います。

これまでの課題って何だっけ?

 オルンガの快足を最大限に活かすべく、【撤退〜ロング・カウンター】を選択した結果、2020年序盤は爆発的な得点力を発揮しました。

 しかし一方で、対策が取られ始めた晩夏以降、ボール保持できない・前進(ビルドアップ)できないという課題と向き合うことになります。つまり、「カウンターはエグいけど、保持はザル」というピーキーなチームになってしまいました。

 DF陣が保持よりも強度を優先した編成だったことや続出する負傷者、ボール保持を仕込むにしても過密日程でそこまで手が回らないなど、要因はたくさんありましたが、結局最後まで課題解決には至りませんでした。

 「カウンターはエグいけど保持はザル」という特徴から、それなら「柏にボールを持たせてしまえ」という対策を実践する相手チームが増加しました。

 撤退され(オルンガの走るスペースを消され)、ボールを持たされた挙句、苦し紛れのビルドアップがミスを誘発し、逆にカウンターを喫する展開を繰り返しました。

 得点パターンの少なさによって、上位進出を逃すことになりました。 

 それで、どうして前プレに?

 端的に以下の2点だと考えます。

  1. ボールの奪取位置を低くする(撤退する)必要がなくなった
    →オルンガ移籍でロング・カウンターの威力低下
  2. 高い位置で奪うことができれば、苦手なボール保持・ビルドアップという手段を省略できるから
    →ビルドアップ問題は未解決

 オルンガが不在となったことで、ロング・カウンターのために撤退を選択する必要がなくなりました。つまり、前からプレッシングを行うという選択が可能になりました。

 「前からのプレッシング=高い位置で奪うこと」です。

 30点取ったFWの代わりを獲得することは容易ではありません。

 それならば、高い位置、敵陣でのプレー時間を増やすことで補おうという解答です。

 ボールを奪取する位置を高くすることができれば、自陣での保持・ビルドアップの局面を省略することが可能です。

 

 また、補強でビルドアップ問題を解決できなかったことも要因として挙げられます。

 入国制限で新加入の外国籍選手が合流できていないことに加え、足元の技術に長けたCBの補強は叶いませんでした(今朝方、獲得に動いているとの報道あり)。上島のレンタルバックには期待が高まるものの、J1未経験とあって若干不安は残ります。

 保持・ビルドアップという課題に対して「人的リソースで解決!(=補強)」という解答を用意できなかったことから、「仕組み(戦術)で解決するしかない!」と前プレを選択したとも考えられます。

 

不安しかない開幕戦

 ここまでパラダイムシフトに至った理由を挙げてきましたが、ネガティブな印象は拭えません。

 唯一の武器であったロング・カウンターの威力は低下、もはや、武器ですらなくなってしまった上に、保持・ビルドアップという課題が未解決……厳しい船出となりました。

 加えて、始動から開幕戦までの準備期間はわずか3週間程度と、前プレという戦術を仕込む以前にコンディションがやべえんじゃないかと不安しかない開幕戦となりました。

 

あまり参考にならないかもしれない開幕戦

思いの外、上々だった立ち上がり

守備(前プレについて)

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 注目していたボール奪取位置については予想通り高い位置を選択しました。

 高強度のプレッシング、即時奪回(ゲーゲンプレス)による主導権の確保は、一定の再現性が認められたものと思われます。

 特徴としては、

  • 奪ったら縦に早く(ショートカウンター
  • 2トップは外切り気味で中に追い込む
  • 江坂はCB→CHのパスコースを隠しながら
  • 3CHのタスクは尋常ではない
    ①横スライドで相手のSBに出たところをケア
    ②場合によっては相手のCBまでプレッシング
    ③セカンドボールの回収
    ④ビルドアップの出口役

保持について

 課題の保持については、キャンプでトライ中とのことでしたが、思ったよりも改善が進んでいる印象を受けました。セレッソのプレッシングが緩やかであったことも一因だと思いますが。

 少なくとも、仕組みで解決しようという姿勢は感じられました。

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上島の退場で覆い隠された今後について

 以上のように立ち上がりは準備してきたものを体現できているように見えました。

 しかしながら、次第に柏のプレッシングに慣れていくセレッソは、ロングボールやサイドチェンジを行うことで、ボール保持の時間を増やしていきます。

 噛み合わせ的にも相手のSBにプレッシングが届きにくいことやCHのスライドが遅れるとサイドにスペースを与えてしまうことになります。

 柏は前プレ→ショートカウンターという循環が断ち切られ、次第に守備の時間が増加する展開となりました。

 用意したものをぶつけてゲームを支配→対応した相手が主導権を握り返す→対応した相手に対応する……という対話の積み重ねこそがサッカーです。

 ですから、柏のプレスに慣れたセレッソに対して、どのように対応していくのか……という点に注目していたところで上島が退場してしまいます。

 前からプレスを行うということは、背後にスペースが生ずることでもあるのだよな……と、サッカーは難しいなと考えさせられる場面でもありました。

 その後は、一人欠けた状態で前からプレスに出られるはずもなく、撤退を強いられる展開となりました。

 ボールを奪う位置が低くなれば、自陣からの保持・ビルドアップを行う必要があります。その部分の課題については、前述した通り未解決であることから、苦しい時間を過ごす展開となりました。

締めの言葉というほどのものではないけれど

 10人での時間があまりにも長かったことから、開幕戦はあまり参考にはならないのではないか、というのが僕の考えです。

 しかしながら、立ち上がり15分間の振る舞いに関してはポジティブな印象を受けました。

 プレッシングを剥がされた際のリアクションについては、上島の退場で有耶無耶となってしまいましたが、ネルシーニョ監督はその辺りの”対話”ができる監督だと思います。

 オルンガの移籍によってパラダイムシフトを迫られた柏レイソルは、前からのプレッシングによってボール奪取位置を高くするという解答を用意しました。

 厳しい状況に変わりありませんが、2021シーズンは始まったばかり……。Jリーグのある週末を、終なきアジアへの旅を、今はただただ楽しみたいと思います。

vsFC東京(ルヴァン杯決勝・2021/1/4) 大谷「一番上の『景色』をもう一度」

 大谷「一番上の『景色』をもう一度」

戦えることに喜びを

 これからつらつらと妄想を垂れ流しますけれども、そもそも、まずはこのような妄想を垂れ流せることに感謝を、戦えることに喜びを示すべきなのだと思います。

 棄権や辞退という選択肢が存在し、開催すらも危ぶまれた状況の中で、それでも決勝を戦う機会が残されていること。それは、この上なく奇跡なのではないのか、と。

 僕たちには積み上げてきたものがあって、自分たちの実力で勝ち上がってきた自信と自負があります。

 そして、このメンバーで戦い、結果を残せるのはこれが最後の機会になります。

 しかし、それにもかかわらず、積み上げてきたものを表現することができない、結果すら残らない。そのような結末は、あまりにも悲しい。何よりも悔しい。

 例えどんな結果になろうとも、結果すら残らないよりはずっと良い、と。

 だから、まずは、決勝という舞台を戦う機会を僕たちに与えてくれた関係者の方々に感謝するところから、戦いは始まるのでないかと思います。

大谷が使う「景色」という言葉について

北嶋秀明
「あの『景色』をもう一度見たかったから。」
(1999年のナビスコ優勝を指して)

 僕のアイドルである北嶋秀明は、2011年の優勝を語るときに「景色」という言葉を使います。

 当時、インタビューなどで頻繁に口にしていたことを覚えています。

 詩的で、それでいて胸に秘めた熱い思いが伝わる美しい表現だと思いました。言葉を大切にするキタジならではの言い回しが、個人的にものすごく気に入っていました。

 そしてここにきて、大谷キャプテンが同じように「景色」という言葉を使っていることに気がつきました。


【柏レイソル】2020YBCルヴァンカップFINALティザー~1999_2013_2020~

 キタジを意識した言葉なのか、自然と出た言葉なのかはわかりませんけれど、それでも、脈々と受け継がれてきたものがこのクラブにあることを誇りに思いました。

 それはまさに、文化が継承されている証なのだと。

 「受け継がれてきた」と言っても、たかが言葉でしょう?そんな大袈裟な……と言われてしまうかもしれません。

 しかし。

 たかが言葉、されど言葉です。

 言葉は歴史です。言葉には、魂と意志が宿ります。

 言葉一つで背負っているもの、積み重ねたものの重さを計ることができると思うのです。

 北嶋秀明という「言葉」を大切に扱う人間が発した言葉が、10年という時間を超えて今でも使われていることに、「このクラブはもっと大きく羽ばたける」と可能性を感じずにはいられません。

 このクラブにはタイトルを獲ってきた歴史と、世界を戦ってきた経験があります。

 「一番上の景色」を積み重ねたからこそ掴めるものがあるはずです。

 柏レイソルは強くなければならないのです。

 絶対に勝ちましょう。勝って、柏に帰りましょう。

 そして、どんな時も支えてくれた桐畑和繁警備隊に、はなむけのトロフィーを送りましょう。

 FC東京を知る

 ここから先は、蛇足です。興味のある方だけお付き合いください。

 ネルシーニョ監督の根幹にある考え方として「ニュートラル」を挙げることができると思います。

 「ニュートラル」とは端的に言えば、相手の長所を消すことであることから、FC東京を知ることは大切です。

https://www.football-lab.jp/fctk/

www.football-lab.jp

 FC東京の直近試合を観られなかったので、データから特徴を見ていきます。

攻撃について
  • シュートまで至った割合は・・・
    ショートカウンター19.4%・ロングカウンター20%
  • 一方で、敵陣ボール保持18.1%・自陣ボール保持5.6%
守備について
  • 「コンパクトネス」「※ハイプレス」の指数が高い
    ※このサイトでは、「ハイプレス」の定義を位置よりも強度としているようです。

  • 「フィジカルコンタクト」の指数が高い
  • 「最終ライン(ピッチの1/3より自陣寄り)」の指数が低い
    (撤退守備が少ない?)
カウンターを得意とする一方、自陣からの繋ぎは得意ではない

 データから読み取るFC東京は、ミドルゾーンにコンパクトなブロックを形成しながら、ボール奪取後の素早いカウンターで得点・チャンスを生み出しているようです。

 一方で、自陣からのボール保持がシュートに至ったのはわずか5.6%と、後方からボールを繋ぐ攻撃を行うチームではないことがわかります。

比較(2020年・柏 vs 2020年・東京)と展望

www.football-lab.jp

まずは守備から?カウンターを刺すために

 柏レイソルについては触れるまでもないと思いますが、基本的には両チームとも、

  • カウンターがシュートに繋がる確率が高い
  • 自陣からの保持がシュートに繋がる確率が低い

 という特徴を挙げることができます。

 一発勝負の決勝であることなどを鑑みると、両チームとも守備に基準を置きながら、強みであるカウンターを刺す機会を窺う試合展開になることが予想されます。

 しかしながら、カウンターを刺すためには、相手に高い位置を取ってもらう(=背後のスペースを空けてもらう)必要があります。

 相手のカウンターを驚異に感じる以上、自分達の背後を無防備に晒してまで(空けてまで)前からプレッシングを行うとは考えにくい、というのが私の見解です。

 少なくとも立ち上がりについては、両チームとも自陣低い位置にブロックを形成しつつ、自分たちの背後を消すことを優先する立ち上がりになるものと思われます。

柏レイソルはどう戦うか?

ロングボールによる前進が増加するケース

 背後のスペースを空けたくない、だから、積極的に前から奪いに行く選択をするとは思えないというロジックです。

 ただ、相手にボール保持されるということは、守備の時間が増加することを意味します。

 背後のスペースは空けたくないものの、守備の時間があまりにも増加するのは望ましくない、というのが本音しょう。

 しかしながら、上部データからも分かるように両チームともボール保持による前進は得意ではなく、再現性が見られません。

 自分たちのビルドップが相手の守備に引っ掛かること、それは即ち相手にカウンターを打ち出す機会を与えることを意味します。

 柏レイソルは今シーズン終盤、幾度となくビルドアップのミスから失点を喫しています。

 ある意味で、ボールを保持することがリスクになっている、と考えられます。カウンターの得意なFC東京が相手であれば尚更、その点は意識せざるを得ません。

 シーズンを通じて解決できなかったビルドアップが、たったの二週間で改善できると考えるのは、あまりにも楽観的、希望的観測だと思います。

 では、どうするか?

 繋げないのなら、自陣でボールを持たなければ良いのではないか?という発想がシンプルでわかりやすい答えではないか、と。

 地上でのボールポゼッションを避け、ロングボールによる前進を増加させることで、リスクを極力排除していくことです。

 相手の背後を狙ったものよりも、人に向けて蹴ったものが多くなるものと思われます。なぜなら、FC東京も当然に柏のカウンターを警戒し、背後を空けないような振る舞いをしてくるはずだからです。

 「ターゲットのFWvs跳ね返すCB」「セカンドボールの回収を巡る中盤の主導権争い」という試合展開で推移するものと思われます。

蹴らせてすら貰えないケース

 以上を踏まえた上で、次に考えられるのは、蹴らせてすら貰えないケースです。

 上記データでは、FC東京はボールホルダーへのアプローチが厳しいことがわかります。

 結果如何に関わらず、この日でシーズンが終了することから、日程を考慮する必要はありません。換言すれば、どれほど疲れようが関係ない。死なば諸共。高強度のプレッシングを行うことで、柏に時間とボールを与えないという戦い方を選択することも可能です。

 蹴る時間すら、押し上げる時間すら与えなければ、背後にスペースが空いていようが関係ありません。プレッシングを掛け続ければ良いのです。激しい運度量と高い集中力が求められます(ハイ・インテンシティ)が、早い時間でゲームを決めてしまえば、撤退を選択することも可能です。

 柏レイソル陣地でのボール奪取は、FC東京の得意なショートカウンター発動という状況でもあります。

 このケースで柏レイソルが求められる振る舞いとしては、キーパーを含めた後方の選手でボールを回しながら、相手のプレッシングを剥がす(回避する)こと、もしくは背後へ蹴っ飛ばす余裕を見つけることなどです。

 しかしながら、前述したようにプレッシングに対する耐性が乏しい現状では、ひたすら我慢する時間を過ごすことになりそうな予感がします。

ボールを持たされるケース

 続いて、ボールを持たされるケースです。

 ミドルゾーン〜自陣低い位置でブロックを構えながら、柏レイソルのビルドアップ隊に時間を与えつつ、ブロック内に侵入してきたら引っ掛けてカウンターを打ち出すという戦い方です。

 FC東京の代名詞的な戦い方です。

 柏レイソルとしては、12月の名古屋戦が記憶に新しいことと思います。ボールを持たされ、低い位置に撤退した相手を崩せず非常に苦しんだ末に敗戦を喫しました。

 ボールは保持しているものの、カウンターに怯えながら時間を過ごす、といいましょうか。

 「ボールは支配しているけれど、ゲームは支配されている」と表現される展開です。

 繰り返しにはなりますけれど、やはりボール保持による前進に再現性が見られない中で、不用意なボール保持、ビルドアップは被カウンターのリスクを増大させるものと思われます。

4枚なのか、5枚なのか

 今季は4バックと5バック(3バック)を状況に応じて併用した柏レイソル

 一発勝負の決勝で、果たしてどちらを選択するのか。非常に興味深いものがあります。

4バックのメリット・デメリット
  • メリット
    ①ポジトラ(守備→攻撃)および攻撃の局面でオルンガの周辺に人が居ることでカウンターの威力が向上する
    (オルンガが孤立しない、江坂が中央でプレーできる)
    ②バランスが良く陣地の回復、トランジションがスムーズ
    (ピッチ全体に満遍なく配置できるので)
    ②恐らく4バックでスタートするFC東京に対してプレッシングが噛み合う

  • デメリット
    ①太陽をSBで使うことになるのでビルドアップはより厳しく
    (東京に撤退されると崩せない、バランス崩した配置で被カウンターのリスク増)
    ②CBを3枚並べる3バックよりも守備の強度は低下

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5バック(3バック)のメリット・デメリット
  • メリット
    ①CBを3枚並べられる
    (決勝とあって守備を重要視)
    ②542(523)の布陣になる分、撤退を選択することになる=ロングカウンターを刺せる状況
    ③ビルドアップにおいて、太陽をハーフスペースに初期配置できることで、わずかながら保持の質が向上する

  • デメリット
    ①オルンガが孤立
    ②シャドー(江坂、クリス)のタスク増加
    (クリスの守備を免除すると守備の強度が低下)
    ③後ろに重たくなるので、押し込まれると厳しい

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 怪我人の回復状況次第・・・

 そしてもう一つ、戦い方を予想する上で重要な要素があります。

 それは、怪我人の回復状況です。

 特に三丸(10月18日の湘南戦以来、出場なし)。

 442採用時に太陽を左SBに置くことをデメリットとして挙げましたが、三丸が戻ってくれば、太陽を中央に戻すという選択肢が生まれます。それはそれで、守備の強度に問題が出てきますが、ビルドアップに限れば太陽+三丸の組み合わせは最適解だと考えます。

 また、リーグ戦で守備を支えた大南が代表を辞退したこと、神谷のベンチ外が続いたことなど、ここにきて怪我人が増加しています。前者は守備・空中戦の強度確保には不可欠であり、後者は個で打開可能なアタッカーであることは言うまでもありません。

 個人的な予想としては、三丸が回復していれば4枚、回復していなければ5枚なのではないかと予想します。

 「守備の強度を確保しながら、カウンターを刺すタイミングを窺う」がゲームモデルだとしたら、それを実行するための戦術が「ゲームプラン」です。

 皆さんも、あれこれ想像を、妄想を巡らせてみてはいかがでしょうか。

 

柏レイソルの2020年3月期決算について 10億円の赤字を考える

リーグ戦は小休止ということで、今更にもほどがありますが、2020年3月期決算について振り返ってみたいと思います。

結論からいきましょう。10億円の赤字(純損失計上)減収減益(売上と利益が減少)です。

柏が10億円超の赤字もJリーグ「攻めの予算。特に想定外ではない」19年度単年赤字は合計23クラブ

今回は10億円の純損失計上に至った背景と影響をメインに触れていきます。

 1、損益計算書

損益計算書全体の総括

「売上が10億円減ったけど、去年と同じお金の使い方をしたので、売上が減った10億円分だけ赤字になりました」という内容となっています。

しかしながら、決算内容自体、損益計算書上はそれほどネガティブなものではないと考えます。恐らくある程度の赤字は覚悟の上、織り込んだ上での決算だったものと思われます。

理由は、前年度(2019年3月期)にクラブ史上初めて営業収益(売上高)が40億円を突破しており、その要因が移籍金収入(中谷とか)や賞金、好成績※による突発的な収入だったからです。

あくまで特殊要因が剥落しただけと捉えるのが正しいのではないかと思います。

2019年度の40億円突破が異常であり、2020年度は例年の水準に戻っただけなのです。10億円の減収という数字のインパクトは大きいものの、理由が明確かつ例年の水準を下回るものではないことから、現時点で悲観的になる必要はないというのが僕の見解です。

※2018年シーズンの4位フィニッシュ、天皇杯ベスト4、ACL出場

 

2019年3月期

2020年3月期

増減

営業収益計

4150

3,140

(1,010)

スポンサー

1,968

2,206

238

入場料

449

414

(35)

配分金

708

208

(500)

アカデミー関連

25

22

(3)

物販収入

67

52

(15)

その他

933

238

(695)

営業費用

4,128

4,206

78

人件費

2,806

2,940

134

試合関連経費

135

126

(9)

トップ運営費

314

326

12

アカデミー運営費

37

31

(6)

女子チーム

0

0

0

物販関連費

53

41

(12)

販管費

783

742

(41)

営業利益

22

-1,066

(1,088)

営業外収益

21

115

94

営業外費用

21

61

40

経常利益

22

-1,012

(1,034)

特別利益

0

0

0

特別損失

0

0

0

税引き前

22

-1,012

(1,034)

法人税

20

1

(19)

当期純利益

2

-1,013

(1,015)

収益について

「配分金」と「その他の収入」で11億円減少

前述した通り、10億円の減収要因は明確に「配分金」「その他の収入」です。

「配分金(成績等に応じてリーグから貰える)」と「その他の収入(移籍金とか賞金)」だけで11億円減少しています。2017シーズンの4位フィニッシュから一転、翌2018シーズンはJ2降格を喫するなど成績急降下による配分金や賞金の減少がダイレクトに損益に影響を与えた格好です。

加えて、2019年度は移籍金収入を確保した(と思われる)移籍が多数ありました(中谷、中谷、安西、ブライアンなど)。一転して、2020シーズンはレンタルでの放出が大半を占めたことから、売却益の計上が軽微なものとなったことも要因と思われます。

レンタル移籍での放出が多い(バックするケースも少ない)あたりから、移籍金収入(キャピタルゲイン)を積極的に取る経営方針ではないことも読み取れる気がしますが、それは違う機会にしましょう。

スポンサー収入は238百万円増加

J2を戦うシーズンであったものの、スポンサー収入が増加に転じたことはポジティブに捉えることができる事象です。

スポンサー収入については、ここ数年19億円台で頭打ちとなっていたものの、ようやく20億円を突破しました。日立ビルシステム様がユニフォームスポンサーに加わったことが大きなトピックスですが、目に見えないところで既存スポンサー様への広告料増額など地道な交渉を続けていたものと思われます。

自分たちのコントロールが及ばない移籍金や賞金などとは違い、改善・向上・拡大余地のあるスポンサー収入を伸ばしていくことは、柏レイソルの更なる飛躍に必要不可欠な要素であると考えます。

利益について

費用については、特段の変化が認められないため割愛し、利益に移ります。

大幅減収にも関わらず費用が前年同水準で推移したことから、最終的な当期純利益についてはマイナス10億円となりました。報道にあった「柏、10億円の赤字」というのはここを指しています。

収益が減少(賞金や分配金、移籍金が減ること)することは予期できたはずであり、10億円の赤字についてもある程度早い段階から織り込んでいたものと思われます。

貸借対照表

10億円の赤字が貸借対照表に与えた影響

10億円の赤字が与えた最も大きな影響は、自己資本の毀損であると考えます。

柏レイソルの「利益剰余金」は2019年度まで±0近辺を推移していましたが、2020年度の当期純損失10億円の計上によって、一気にマイナス圏まで突っ込むこととなりました。

それに伴い「純資産の部」についても2019年度1,031百万円から、2020年度はわずか18百万円まで減少し、債務超過(資産よりも負債の方が多い状態)寸前の水準まで落ち込むこととなりました。

損益計算書上の最終損益である当期純利益は、決算仕訳によって「純資産の部」の「利益剰余金」に振り替えられます。毎年の利益を「利益剰余金」勘定に積み重ねることで、「自己資本(=純資産)※」の充実を図ります。

 ※「自己資本」とは、返済不要の資金調達です。毎年の利益の積み重ねである「利益剰余金」は自分たちで蓄えた自分たちが自由に使える資金です。

一般的に財務の健全性とは自己資本の充実度で測られることが多く、自己資本が限りなくゼロに近い状態というのは財務的な観点からは、褒められた状態とは言えません。

 

2019年3月期

2020年3月期

増減

流動資産

465

459

(6)

固定資産

2,074

2,369

295

資産の部合計

2,539

2,828

289

流動負債

1,508

2,809

1,301

固定負債

0

1

1

負債の部合計

1,508

2,808

1,300

資本金

100

100

0

資本剰余金等

932

932

0

利益剰余金

-1

-1,014

(1,013)

純資産の部合計

1,031

18

(1,013)

元々、債務超過だった?日立台の現物出資という財務改善策(2011年)

これまで柏レイソルが売上高の70%近い割合を人件費に投入し、利益をそれほど計上せずとも現場主義を実践できた理由の一つに、充実した自己資本という背景がありました。

というのも、元来、柏レイソルの財務基盤は、お世辞にも強固とは言えないものでした。

2010年3月期時点では219百万円の債務超過に陥っています。

2009年度(平成21年度)Jクラブ個別情報開示資料

しかしながら、翌2011年3月期には、819百万円の資産超過へと転じています。

なぜでしょう。

2010年度(平成22年度)Jクラブ個別情報開示資料

答えは、日立台の現物出資です。

2011年春、親会社である日立製作所より”日立台”を現物出資で譲り受け、自己資本の増強に成功しています(優勝のお祝い?)。

当時は流動資産と固定資産の内訳は開示されておらず、総資産という表記となっていますが、

2010年3月期466百万円→2011年3月期1,819百万円

へ大幅に増加していることがその証拠です。

文字通り、”日立台”が救世主となってくれたものと思われます。

日立台の現物出資に係る仕訳
借方(固定資産 約900百万円)/貸方(資本剰余金等 約900百万円) 

企業規模の拡大よりも、現場に資金を投下してサッカーで勝負したいという理想。

この理想を貫くことのできる背景には、親会社による広告料の拠出にとどまらない、資本の増強をも引き受けてくれる手厚い支援があってこそ、なのです。

感謝してもしきれません。

利益剰余金マイナス10億円を取り返すには43年掛かる?

クラブライセンス的に長期的な債務超過は受け入れられないことから(コロナ禍とあって基準は緩和される見込み)、身動きは取りにくくなってしまったというのが本音です。

現時点で債務超過ではないことから、大幅な経営スタンスの変更を求められる水準にはないものの、自己資本の充実は今後避けては通れない課題となるものと思われます。

自助努力で資本を増強する方法は、基本的には毎期利益を積み重ねることで、利益剰余金を厚くする一点のみであります。

そして、まずは債務超過の解消を図ることから、一歩を踏み出すこととなります。

現在の利益水準を維持した場合、10億円の損失を取り戻すためにどれ程の時間を要するのかというと、

  • 2017年3月期〜2019年3月期の純利益の平均23百万円を基準
  • 1,000百万円/17年〜19年3期分の純利益の平均23百万円=43年

10億円の利益剰余金マイナスを取り返すのに43年掛かる計算です。

いかに途方もない決算であったか?ことがわかります。

(あくまで利益のみで財務改善を図った場合で、親会社による損失補填で一発解消という世界線もあり得ます)

日立台”という貯金を使い果たしてでも補強に動いたのは覚悟なのか

日立台”という貯金を使い果たしでも、補強に積極的にチームの強化に動いた理由は推測の域を出ません。

2020シーズンを勝負の年と銘打ち、何としてでも結果を残すことだったのか、親会社からの更なる支援を取り付けたのか・・・

どちらにせよ、年商30億円規模の企業が10億円もの純損失を計上するというのは並大抵の覚悟ではなかったものと思われます。

コロナ禍とあって夏の補強規模から財政状況を伺うことができず、現時点で10億円の赤字についての真相は闇の中です。結果だけがそこにあるといったところでしょうか。今のところ答え合わせをする方法はありません。

オフシーズンの補強動向がここ数年続いた積極的なものになるのか、興味深く注視していきたいと思います。

vsG大阪(24節・2020/10/24)たまには【予習】的な内容を書いてみる

【予習】をしてみよう(ここは読まなくて大丈夫)

  1か月近く更新が滞りました。お久しぶりでございます。
 仕事が最高潮に忙しかったこと、10月末に検定試験を控えていることが原因です(言い訳です)。半分経理的なセクションに在籍しているため、半期の締め作業で土日も出勤するほど繁忙期でした。季節要因ですが、どうしてもこの時期はサッカーどころではなくなってしまう嫌いがあります。横浜FC戦も仕事で見られませんでした。下さんに会いたかったものです・・・。

 閑話休題

 今回から試合の「振り返り」ではなく、予習的なもの(プレビュー?)を書いてみようと思います。またすぐに「振り返り」に戻すかもしれませんが(今回だけで終わりかも)、そこは弱小ブログならではの迷走ということで暖かく見守ってください。
 予習的な内容を書こうと思った理由は、単に終わった試合を見返すのが辛いからです。基本的に過去は振り返らず、常に前を、未来を見ていたいタイプなので・・・。

 冗談はさておき。終わった試合について語るのも楽しいですが、これから起こるであろうことを想像しながら、試合を観るのもこれはこれで面白いものです。予想通りの展開ならドヤ顔が出来ますし、違った場合はその差異から学ぶもことも出来るでしょう。答え合わせをしている感覚ともいいましょうか。

 ただ、主語が「柏」ではなく相手チームになってしまうことから、柏サポが読んで面白いのかわからない点、継続して追えないことから点で物を語ってしまう点を懸念しています。が、その辺りもやってみないとわからないでしょうということで、完全に見切り発車、思いつきでのスタートとなりますが、お付き合いください。

ガンバ大阪定量的なデータから見る

www.football-lab.jp

データから見る長所

 「敵陣ポゼッション」、「右サイド攻撃」、「守備→攻撃」を強みとしていることがわかります。
 敵陣でボールを保持し、失った直後のゲーゲンプレスによって、高い位置でのプレー時間増加を目指します。敵陣でボールを保持し積極的に守備を行うことで、自陣における守備の時間を減少させ、試合の主導権を握るゲームモデルであることを示しています。
 「右サイド攻撃」については、外に張ることで持ち味を発揮する小野瀬選手を右SHに、中央での仕事を好む倉田選手を左SHに配置していることに起因するものと思われます。

データから見る不得手

 逆に「自陣ポゼッション」、「攻撃セットプレー」は得意としていないことも読み取ることが可能です。
 「自陣ポゼッション」については、やはり上記で挙げたゲームモデルとの繋がりを感じます、敵陣で過ごす時間を増加させる狙いの中で、自陣でのプレーは避けたい、減らしたいといった狙いでしょうか。

実際に試合を観た印象

www.jleague.jp

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攻撃

  • 敵陣でボールを保持する時間を増やしたい
  • 2トップ(主に宇佐美選手)がサイドに流れることで、敵陣高い位置のサイドに起点を作る
  • 自陣からのビルアップ、特に足元で繋ぐパスについてはポジショナルな配置よりも、個の質を活かす場面が多かった
    →大きく立ち位置を変えることが少なく、相手の守備と噛み合ってしまうことで、ビルドアップが詰まる局面が見受けられた(トランジション対策かもしれない)
  • 2トップの組み合わせで印象が変わる
    宇佐美・パトリック:ボールを納めることができることから、遅攻ができる。パトリックへシンプルに蹴っても起点となれる。
    渡辺・アデミウソン:足元よりも縦へ早い印象。カウンター。
  • 高い位置で奪ってからのショートカウンターには再現性有り

守備

  • ハイプレス+ゲーゲンプレス
  • 相手に時間とボールを与えないことを優先
    →CHがCBに対してプレッシングに出る場面も見受けられた
  • プレッシングが掛からなかった時は、一度ミドルゾーンに442をセットし、中央のレーンから大外のレーンにパスが出たタイミングでプレッシングをスタート
    →サイドに追い込んでから、圧縮。改修後はミドルカウンターもしくはポゼッションの回復
  • なるべく自陣低い位置への撤退は避けたい
  • 高い位置で奪い、素早く攻撃につなげる

2試合を振り返って

 マリノス、大分とともにボールを握ることを強みとするチームとの対戦ではあったものの、自分たちのゲームモデルを貫かんとする積極的な姿勢は勇敢そのものでした。
 特筆すべきは90分間に渡ってネガティヴ・トランジションの強度を維持したことです(マリノス戦)。試合を通してのボール保持率はわずかにマリノスが上回ったものの、数字以上に試合を支配していた印象を受けました。ボールを握り続けること、それは換言すればボールを奪い続けることでもあります。
 中3日で臨んだ大分戦は2トップの組み合わせを変更したものの、全体的な強度は今一歩とあって、盤面のひっくり返しに合う局面、つまりはプレッシングが掛かり切らずにカウンターを食らう場面が見られました。(大分は擬似カウンターを狙いとしていた節もありますが)
 ボールを保持するために、プレッシングが生命線である印象を受けました。ミッドウィークにゲームがなかったことから、コンディションは悪くない状態であるものと思われます。

【本題】柏レイソルはどう立ち向かうのか

 いよいよ本題です。
 相手の強みを消しつつ、弱点を殴る・・・ネルシーニョ監督が言うところの「ニュートラル」という視点でゲームの攻略を考えたとき、柏は、ガンバ陣地でボールを保持する状況を目指すことがベターな選択になると思います。

 逆に、自陣への撤退を強いられる(かつガンバがボールを保持)という状況は避けるべきです。これは守りきれなかった湘南戦、3失点を喫した神戸戦と同様の状況でもあります。

 相手に撤退を強いる手段として①背後のスペース目掛けて蹴っ飛ばしまくる、②ボールを保持するの2パターンが挙げられます。

①背後のスペース目掛けて蹴っ飛ばしまくる

 背後にあるスペースの攻略を目指し、ミカとクリスを走らせることで、少ない手数で攻撃を完結させます。ガンバのプレッシングに対し、盤面のひっくり返しを試みることは非常に有効な手段です。「プレッシングを受けている」ということは、相手の背後にはスペースが広がっている状況でもあります。裏のスペースを突くことで、ガンバの守備陣に対して撤退を強いることができます。

 しかしながら、ボールを蹴っ飛ばすということは、相手にボールを渡してしまうリスクも内包しています。陣形が縦に伸びることで中盤が空洞化し、オープンな展開からのトランジション合戦は、消耗戦の様相を呈します。

 まさに湘南戦、神戸戦の二の前です。特にボール保持を得意としているガンバを相手に、ボールを失い続ける状況は得策とは思えません。

②ボールを保持する

 「ボールを保持したい相手にボールを与えない」というのは非常に論理的で、これこそがまさに「ニュートラル」であると考えます。

 まあ、それができれば、湘南にも神戸にもあそこまで苦戦はしなかったわけですが。

 如何せんボールが保持できない今日この頃。立ち位置やポジションチェンジで何とかしようという意図は見えるものの、ポゼッションとはつまるところ、前線の味方にどれだけ時間を届けられるか、というものです。最終ラインに負傷者続出の現状で、後方からのボール保持が可能かと問われると非常に難しい印象を受けます。

結局どう戦うのか?

 現実的にネルシーニョ監督が採用しそうな戦い方は、「撤退からのロングカウンター」もしくは、自陣へ相手を引き寄せて裏に蹴っ飛ばす「擬似カウンター(と呼んでよい代物かは微妙)」と予想します。

 手段はさておき、とりあえずは背後を突くことを考えるのではないか、と。繰り返し背後を狙うことで、敵陣で過ごす時間を作ること(増やすこと)ができれば、ガンバの強みを消すことにも繋がります。

 ですが、場合によってはガンバにボールを渡すだけ、自分たちの守備の時間が増えるだけになるリスクを背負う諸刃の剣であることは肝に命じるべきかと思われます。現在の柏は、トランジショ合戦で勝てるほどの強度は有しておりません。

 仮にトランジション合戦になってしまった場合は、ミカとクリスがどれだけ時間を作れるか、起点となれるかという完全に個の質に頼る展開になるのではないかと予想します。

vs鳥栖(16節・2020/9/13) 【4312】による前進と急所について

 

柏のプランと【4312】による前進

自陣でのボール保持について

 柏のボール保持から試合が始まりました。鳥栖の非保持は【442】。陣形をミドルゾーンにセットし、2トップは大谷へのパスコースを消しながら、味方の位置に合わせてプレッシングをスタート。後方が整うまでは、柏の前進を牽制するにとどめ、無闇に突っ込まない。鳥栖の2トップは、何度も後方に首を振りながら(味方の位置を確認)プレッシングのスタートタイミングを図る姿勢には洗練を感じました。次郎には持たせるけど、太陽には持たせたくないような印象も受けましたが、気のせいかもしれません。

 なので柏のビルドアップ隊は、一旦時間が得られます。鳥栖が陣形を整えている間は、2トップはプレッシングに来ない。柏は、スンギュ+2CB+大谷の4枚で菱形を作りながら、まったりボール保持から試合に入るという立ち上がりとなりました。

 また、2トップに対して4枚を用意し、後方での数的優位を確保したことで、ボール保持に安定感が生まれました。スンギュがボールを扱えることに加え、大谷が2トップ間に立つことで鳥栖のプレッシングを牽制する動きが見られました。2トップを牽制することで、太陽に時間とボールを届けることが出来ます。(縦パスを通しまくる!)

前進方法について

 続いて、後方でのボール保持に成功した柏がどこから前進したのかを見ていきます。

 【4313】vs【442】。システムの噛み合わせ的にかならず浮く選手、つまりギャップが出てきます。それは柏に限らずお互いに、というのが前提ですが、それは後述します。

 当然ですが、柏はギャップの部分から前進を図ることで【4312】のメリットを享受していきます。具体的には、戸嶋+三原とトップ下の江坂が降り3枚を用意することで、鳥栖のCH2枚に対して数的優位を確保します。

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 CH-CB間で前を向いてボールを受ける場面を複数回確認できたことからも、再現性が認められます。

 そして、鳥栖のSHが内側に絞ることで中央を固めるなら、横幅を取る三丸が空くことになるので、大外からの前進を図ります。複数の前進経路を用意することで、守備の基準点を狂わせること、相手に的を絞らせないことが可能です。

 【442】に対して【4312】を用意した背景には、攻撃で主導権を握りたいとの考え方があったものと思われます。理由としては、鳥栖がボール保持をゲームモデルに採用しているからです。ボールを持ちたい相手にはボールを与えないことで、「ニュートラル」にするネルシーニョ監督らしさが垣間見えました。

 加えて、前節・ガンバ戦は【4312】が嵌ったことで、今季最高とも言えるパフォーマンス、内容を残したことから、「良かったから変えない」という判断に至ったものと思われます。これもネルシーニョ監督らしさが現れています。

 後方でのボール保持の安定を図ながらも、前節同様に前線3枚の準備が整えば躊躇なくロングボールで前進を行います。相手のプレッシングを誘発して背後のスペースを突くという狙いは選択肢として常に頭にあったものと思われます。「繋ぐ」ことができるから、「蹴る」ことが出来る。相手に判断を強いる、迷わせる、それこそが駆け引きです。

【4312】の急所への対処

 では、守備はどうだったのか。

 簡単に【4312】の守備における急所について確認します。セットした状態では、敵陣のサイドの深い位置へのアプローチが遅れること、中盤が3枚なので横幅が足らないことが構造的に抱える急所です。

f:id:hitsujiotoko09:20200919082551p:plain

 万能なシステムなどはなく、必ずどこかに急所が存在するものですが、その反面、得られるメリットも当然に存在します。得られるメリットと支払うコストの収支にどう折り合いを付けていくか。それを考えることも指揮官の仕事の一つです。対戦相手や自チームの状況に合わせて最適なものを選択していくことが重要です。(全く変えないチームもありますが)

 話は逸れましたが、撤退を強いられる状況は好ましくなかった、というのが本音のところだと思います。守備が噛み合わないというコストを支払ってでも、攻撃で得られるメリットを享受したかった、と解釈しました。

 攻撃でメリットが得られる【4312】。だからこそ柏は、ボールを保持する時間を増やさなければならない。しかし、ボールを保持するためには、相手からボールを奪わなければならない。相手にボールを与えてはならない。ということで、柏はゲーゲンプレスによる即時回収を目指しました。

 ゲーゲンプレス。失った瞬間のプレッシングで相手に時間とボールを与えず、高い位置で奪い返し、再びゴールに迫ります。自分達がボールを持ち続ければ、守備の時間を減らすことができるからです。

 そして、ゲーゲンプレスを仕掛け続けるためには、高い位置でコンパクトな陣形を維持する必要があります。[攻撃→守備]へ直ちに移行できるように、チーム全体がボールと共に前進する必要がありました。

 その前進については、前述した通りです。後方の数的優位、【4312】vs【442】によるギャップを活かしながら効果的な前進に成功していたように思います。

 つまりは、ボールを保持する時間を増やすことで、【4312】の弱点を隠す狙いがあったのだと思われます。

次第に主導権が鳥栖に流れていく

 しかしながら、次第にボールと主導権が鳥栖に移ろうこととなります。鳥栖のボール保持は、柏としては避けたい状況であったはずです。

 鳥栖にボールと主導権が移った理由は主に2つでふ。鳥栖のプレッシングが変化したこと②プレッシングを受けてロングボールが増えたことです。

鳥栖のプレッシングに変化

 鳥栖のプレッシングに変化が現れます。

 序盤は2トップでタイミングを合わせてプレッシングとマークの受け渡しを行なっていました。しかしながら、給水前後で2トップの1枚が大谷へのコースを消しつつ、もう1枚が柏のボール保持者にアプローチをする対応に変更しました。つまりはタスクの明確化による守備の基準点の整理です。

 やるべきこと、守備の基準点が明確になったことで、プレッシングの強度が次第に向上していきました。ゴールキーパーまで追いかける連動性も見られ、柏は序盤ほど余裕を持ってボールを保持できない時間が増えていきます。

②プレッシングを受けてロングボールが増える柏

 序盤ほどボールを保持できない柏は、次第にロングボールが増加していきます。ロングボールによる前進については、前節・ガンバ戦では効果的に機能したことは周知の通りです。

 しかし、この日はセカンドボールが拾えない。江坂が回収して背後を突くということが出来ない。

 理由は、ロングボールを「蹴った」のではなく「蹴らされた」からだと解釈しました。前節の成功体験から、安易なロングボールが増えた印象を受けました。プレッシングの背後をシンプルに突くという、効率的に見える攻撃も裏を返せばボールを手放すリスクを孕んでいます。

ロングボールの回収から鳥栖のポゼッションと前進経路

 鳥栖は、柏のポゼッションによる前進とネガティブ・トランジションにおけるゲーゲンプレスを受ける形で、自陣でのプレーかつボールの非保持という、哲学とは相入れない体勢で給水タイム近くまでを過ごすこととなりました。

 そこからプレッシングの基準点を整理することで柏のロングボールを誘発し、ボールを回収することに成功したことは既に記しました。

 鳥栖のビルドアップは【3241(325)】です。

 ここで柏はようやく、自分達が避けていた守備の局面に対面することとなります。嵌らないプレッシングによって、ボール保持の時間が減少し、後退を迫られました。

 鳥栖は、柏の2トップに対して3枚のCBでビルドアップを開始し、数的優位を確保します。加えて、ボール保持については、ゲームモデルにも掲げていることから、ストレスなく行うことができるという背景もありました。ボールを持つことを苦としないチームです。

 鳥栖の前進経路は2つ。

 1つ目は、左右のCBです。柏のプレッシングが届かないサイドの深い位置を起点としました。呉屋なのか、江坂なのか、三原なのか。誰かがアプローチに出ると、必ずどこかが空く。柏と同じようギャップからの前進を図ります。

 2つ目は、トップ下の江坂の脇です。変態的な運動量を誇る江坂といえども、自分の脇に2つも起点を作れれるとさすがに対応に苦慮します。鳥栖のビルドアップ隊は状況を見ながら、空いてる方を使いながら前進を図りました。

締めの言葉というほどのものではないけれど

 柏は試合を通して【4312】を継続しました。上記で述べたように、攻撃で得られるメリットを享受したかったものと思われます。ビハインドを追った展開であったことから、是が非でも点が欲しい状況でした。

 しかしながら、攻撃をするためにはボールを保持しなければ、相手からボールを奪い返さなければならない。

 鳥栖にボールを保持される展開の中で、守備が嵌らず奪い返すことができないまま時間が流れていきました。メリットを享受をする以前の問題のように感じました。僕個人としては狙いが読み取れなかったというのが本音です。

 監督の試合後コメントも、アウェイだったことから会見時間が短く戦術についての言及はありませんでした。